以下の”Charity and Philanthropy”というイベントを、2024年6月27日、上智大学グローバルコンサーン研究所様のイベントとして実施させて頂きました。
企業や学校関連の社会人の方を入れた形での学生を交えたワークショップを行い、チャリティ(純粋に善を行っていくたいという人間の倫理観、感情)が、どのように経済活動の中で根付き、発展していけるかを企業、学校関係者、学生など色々な年代、セクターの方とお話しすることができました。
一方のPhilanthorophyは、SDGsやCSRなど戦略的な社会貢献、株主へのPR活動、サプライチェーンに関わる人への還元のことを指し、こちらばかりに偏ることでSDGsWashや真のコンセプトがない企業、NPOにもなる可能性があります。
今回のイベントによって、多くのセクターの方が様々な感想を持ってくださいました。
以下で、その内容を共有させて頂きます。
【高校1年生女子】
今回の「チャリティとフィランソロピー」というテーマを見たとき、この二つの単語の違いさえわからなかった。しかし、このワークショップを通し、チャリティは人を助けたいという感情から行うものであり、短期間の活動であること、フィランソロピーは計画的で、長期間の活動であることを知った。
今回一番印象に残ったことは、日本人がチャリティに対してあまり良いイメージを抱かないという話だ。
私は今まで学校内でのチャリティ活動しかしてこなかったため、まだこの壁にぶつかったことはない。しかし、社会全体の動きを見ていると、人のためにいいことをするということに抵抗がある人が多いと感じる。今後、チャリティ活動をするにあたって、一番の障害になる恐れがあるのは、この問題だと思う。
今回のワークショップで山田さんがおっしゃっていた “Charity begins at Home” 「チャリティは身近から始まる」 という言葉がこの問題の解決につながると考えた。
私は今後、身近な人から、チャリティに関心を持ってもらえるよう、働きかけていきたいと思った。
【高校三年生男子】
私は日常生活で「フィランソロピー」という単語を聞いたことはあまりないが、感情的な衝動によって困っている人を助けるためにすることが多い「チャリティ」に対して、社会全体への活動を戦略的に行っていくことが「フィランソロピー」と一般的に呼ばれていると知った。
また、実際にグループワークを通して、「社会にとっていいこと」と言われて思い浮かべるものには、社会全体に当てはめることのできる健康や環境問題などと、特定の相手に対して行われるボランティア活動などに分けることができるとわかった。
自分たちが社会に対してできる行動はそれぞれ方法や目的は違うかもしれないが、活動を行うきっかけは沢山ある。今後も活動に携われる機会を活かして自らの学びを増やしていきたい。
【大学生 女性】
チャリティーとフィランソロピーのワークショップは、自分と社会貢献の関わり方を深く考え直すきっかけになったと感じています。
私は過去のボランティア活動の中で、一時的な慈善を提供しただけで、本質的な問題の解決には至らないことに自分の無力さを感じることがありました。しかし、ワークショップで他の参加者も同じようなジレンマを抱えていることを知りました。
ワークショップによって、社会貢献の方法は人によって異なることを理解し、自分の理想の関わり方はチャリティーを続ける中で機会があればフィランソロピーへ移り変わることだと考えました。
将来の進路に悩んでいる時期だったため、より多くの気づきを持って帰ることができる素晴らしいワークショップでした。
【社会人 女性】
自分や相手の考えを深め、各人の考えを分かち合う場でした。
仕事の中でも、ワークショップに参加する場面はありますが、仕事に関する内容が多く、どうしてもどう今回のワークショップでの学びを商売に繋げるかが頭に常によぎります。
しかし、今回は、歳も違い、学生や社会人一緒になって、一人ひとりの意見をお互いにきちんと聴くことで、自分の考えが深まるように感じました。
VUCA時代と言われる昨今、解決できない問題を紐解いていくには意見の戦いでもなく、誰かの意見に追従することでもなく、他人の考えをきちんと聴き、素直に受け止めて、自分の中で再考することが、1つ解決の糸口になるように感じました。
そしてふと自分の生活を思うと、最近、意外と人の話をきちんと素直に聴いてないことに気付かされます。
そんな態度と気持ちでいて、目の前の他者と本当に分かち合うことができるのだろうか?と感じます。
今回のWSを通して、改めて素直に相手の話を聴くことの大切さを思い出したので、実生活にも生かしたいと思いました。
皆さん、ご参加誠にありがとうございました!