山間部のCBCCの課題
以前の投稿にて、山間部のCBCC(共同体による子供センター)の課題、
抱えている問題について、共有をさせて頂きました。
彼らは、有給ではないボランティアスタッフによる運営を実施している関係で、
長期的で安定した運営が困難な時が多いです。
また、スタッフも、自分たちの仕事が役に立ち、人々から感謝され、
働けているという実感が少ないことがあります。
もちろん、せいぼの第一の使命は、学校給食を届けることです。
しかし、こうしたCBCCは、ボランティアの不足、子供たちの欠席など、
多くの課題が出てきてしまいます。
そのため、せいぼはCBCC同士で給食の在庫の管理、運営状態などを、
高め合うための競争(Competition、コンペ)を実施して、モチベーションを向上させ、
学校給食の配分の円滑化、CBCCの運営の効率の向上も狙っています。
CBCCの課題の全体概要
最近のコンペの優勝者のMakapwaCBCCのボランティアの先生は、
以下のようなコメントを出しています。
「こうしてコンペに勝てたことによって、今まで自分が実施してきたことが、
人々の役に立てていたことが分かりました。以前は、自分が一人残され、
子供たちのための働かなくてはいけないということもありました。
そして、その時は、心が折れそうになりました。
しかし、今は以前私のしていることを笑っていたような人たちはいなくなりました。」
(Phyness Magaleta)
ボランティアのスタッフとのミーティングが2か月に1回開催され、
そこでコンペの賞品が配分されています。
全ての人々に、商品が提供されている状態では、もちろんありませんが、
良いモチベ―ションをスタッフに与えることに繋がっており、
今後のCBCCの運営に対して、積極的な意味を持っています。
保育士の皆さんのコンペの概要
重役の人々は、金銭による報酬を得ることになっています。
一方で、ボランティアの人々は、チテンジと呼ばれる現地の布や、
石鹸、砂糖などの物で報酬を得ています。
コンペの内容の測定は、運営の記録内容、衛生管理状態、
レッスンの計画内容、子供たちの出席率などで実施します。
さらに、勝者に対しては、教材でも報酬を与えています。
例えば、教室で使用する家具などが挙げられます。
報酬の有無は、学校の出席率、登録者数の増減、欠席の減少率、
衛生管理状態、共同体の人々との関わりの質によっています。
以上のようなコンペによって、目に見える変化が現地で起きています。
そして、皆さんのご支援も重なり、大きな共同体の変革に繋がっています。
そのため、今後も山間部のCBCCの発達のため、ボランティアを活気づけ、
教育の質を上げていくことを目指していこうと思います。
CBCCの課題とコンペの勝者(2021年2月~4月)
最初のコンペは、2月22日~4月15日で実施されました。
3つのトップとなったCBCCは以下となります。
第1位:Makapwa Nursery
Makapwa幼稚園の受け取ったもの:
– 1枚のプラスチックシート (現在破損している屋根の修理に使用します)
– 7冊の算数と国語のテキスト
– 4枚の教材用ポスター (アルファベット, 数, 図形と色, 人体)
– 10本のボールペン
– 1つのバック(ボランティアの先生が、出席管理などの資料を入れるため)
第2位:Kachimera幼稚園
– 4冊の算数のテキスト
– 3枚の教材用ポスター (アルファベット, 数, 図形と色)
– 8本のボールペン
– 1つのバック
第3位:ChilinganiとMlambe幼稚園
以下のものを、それぞれが取得しました!
– 2枚の教材用ポスター(アルファベット, 数)
– 5本のボールペン
– 1つのバック
個人の部:ボランティアのコンペ受賞者
第1位: Makapwa (1人分) とMlambe (2人分)
– 1枚の衣服(チテンジ) を、それぞれのスタッフに提供。
– 2kgの砂糖を、それぞれのスタッフに提供。
– 10本の石鹸を、それぞれのスタッフに提供。
第2位:Kachimera (3人分)
– 2kgsの砂糖をそれぞれのスタッフに提供。
– 8つの石鹸をそれぞれのスタッフに提供。
第3位: Chilingani (3人分)
– 5本の石鹸をそれぞれのスタッフに提供。
以上の勝者の皆さん、本当におめでとうございます!
こうしたモチベーションアップを実施しながら、CBCCの状態を向上させ、
寄付者の皆様にも、良いご報告ができるようにしていきます。
また、学校給食提供の円滑化を、どんどん進めていきます。
引き続き、どうぞよろしくお願いします!