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せいぼじゃぱんからのお知らせ
せいぼじゃぱんからのお知らせ
7月~8月 学校給食レポート
公開日:2022.09.08

保育園のディレクターとのミーティング
2022年7月1日、せいぼスタッフは、提携している保育園のディレクターとのミーティングを実施しました。
St. Kizito Catholic Primary Schoolという小学校で実施され、Mary Queen of Peace campusという今年完成した総合型教育キャンパスの一部になっています。
以下が、実際に話された内容になります。

給食配分や子供の成長記録:
いくつかの保育園は、まだ日々の子供たちの学校の出席率や、リク二パーラーの在庫量の記録が、しっかりとできていないケースがありました。
BachiやAbundant Lifeなどの保育園は、必要情報を後から記載をするのみで、記憶に頼った形で情報を記録していました。
7月のミーティングの前に、せいぼのスタッフは、こうした言語の記載方法ついて、学校の関係ディレクターたちに注意喚起をしていました。

こうした状態が続くことは、好ましくはないため、より効率の良い給食の配分のためにも、それぞれの保育園がどのように記録をしているかなどの経験を分かち合う場所として、今回のミーティングの場を使用することにもなりました。

リク二パーラーの使用方法:
ディレクターの皆さんは、さらにリク二パーラー(給食の原料)の使用方法についても、諸々諸注意や確認事項を告げられました。
こうした注意喚起はとても重要で、特に給食を作っている人々にとって、管理をする上で必要になります。
子供たちに配る際に、平等で適切な量を測り、与える必要があるからです。

コミュニケーションについて:
せいぼスタッフとの双方のコミュニケーション、日々の連絡手段についても、その重要性が話し合われました。
その具体例として、2022年3月にあったMary Queen of Peaceでの音楽祭を挙げていました。
WhatsAppで普段連絡を取っているとのことですが、保育園同士の連絡も、十分に行き届いておらず、今回のイベントがあったことも、把握ができていなかった保護者、関係者もいたそうです。
そのことがとてもショックだったようです。

この音楽イベントの中で、パフォーマンスに対しての授賞式もありましたが、2校の学校しか受賞ができなかったことに対して、不満があった方もいました。
また、第2位となった学校が、それに値しないのではないかという評価の違いが、後から出てきてしまいました。
こうしたことが内容に、今後通信手段については、対策を考えていく必要があります。

CBCCのモニタリング
10校あるせいぼマラウイのパートナー保育園に対して、子供たちの成長などについてのモニタリングを実施しています。
共同体の参加度も、都心部では上がり、モニタリングの結果としては積極的な側面が多かったです。
給食提供の作業において、数人のボランティアが保育士に入れ替わったようです。
こうした動きからもわかるように、保育士の積極的関与が実を結んでいるようです。
過去、せいぼのスタッフが訪問時に、誰も保育士がいない状況もありました。
そんな環境から比べると、今回の訪問でかなりの状況の向上が分かりました。

Tikondane CBCC:
せいぼスタッフがTikondane CBCCを訪問したのは、8月15日でした。
ちょうど訪問時、学校給食を作って、提供しているところでした。
子供たちの数は、男の子が10人、女の子が20人になっています。
保護者の皆さんは、給食を作ることに対してとても積極的で、さらに多くのンシマ(Nsima)を作ろうともしていました。
そのことによって、さらに子供たちが学校に残ってくれるように、勇気づけようとしていたのです。

さらに、せいぼスタッフは、該当の学校では外に遊び場を作ったことも分かりました。
こうした成長もあり、学習環境は良くなっていますが、飲み水を汲むことができる場所が近くにないなど、課題もまだ残っています。
夏の間干からびてしまう公共の水たまりはありますが、安全な状態ではないのが現状です。
また、安全な水がないと、給食支援を今後長期的に続けていくことが困難です。
これからせいぼじゃぱんからも、水場の支援をできるようになればと考えています。

せいぼキッズの選出ミーティング
7月26日と8月2日、Mother Teresa Catholic Nursery(Mary Queen of Peace Campusの一部)にて、せいぼキッズの選出のためのミーティングを実施しました。
目的としては、Mother Teresa Catholic Nursery School(せいぼの保育のパートナー)への割り当ても含めた、せいぼのパートナー保育園への無償受け入れの対象となる子供たち、家庭を決めることです。
34組の応募があり、13組がせいぼ関連の保育園に受け入れが決まり、さらに14組がMother Teresa Catholic Nurseryへの受け入れとなりました。
残りの7組は、現状ではせいぼキッズの制度の対象としては考えなくても問題ないと決断をしています。

上記以外に、35組の応募が待っており、今後の検討会にて受け入れを考えていきます。
彼らの家の近くの保育園に空きができ次第、本格的な検討に入っていきます。

新しいせいぼキッズ

Tiyamike, Shaibu、Talitha:
3人の兄弟は、一人のシングルマザーによって育てられています。
7人の家族で暮らしていますが、1人しか大人がいない状態です。
子供たちは、1歳~15歳です。
現在、せいぼキッズの制度としては、彼らを支援することに決め、3人の子供たちを受け入れました。
今まで、彼女の子供たちは、一度も学校に通ったことがなかったそうです。

お母さんのEvelynさんは1985年生まれで、2019年に故郷のZombaを出てきました。
そのきっかけとしては、仕事探しでした。
一時期は外で寝ていて、なんとかアルバイトとして働き、生計を立てていました。
その頃に、彼女は結婚もしていて、3人の子供ができましたが、旦那さんが病気になってしまい、彼は故郷に帰ってしまいました。その後は、一人で子供たちを育てなくてはいけない状態になっています。

現在、Evelynさんはアルバイトをしていますが、水を汲むなどの仕事です。
1日で800~1,000クワッチャの収入です。
それでは、家族全員の食事などには、不十分です。
せいぼのスタッフが、彼女の家を訪れた際は、子供たちはメイズを使って食事を作っていました。
せいぼスタッフによるモニタリングの結果、子供たちはみんな低体重の状態でした。
このままですと、かなり栄養失調が進んでしまう兆候もあります。
そのため、20㎏のパーラーを提供することにしました。

8月30日、その家族は家から出なくてはいけない状態になってしまいました。
家賃が払えていないことが原因です。
家主の方との合意がなく、ずっと同じ場所にはいられないですが、次の場所の契約ができました。
以前の場所を近いところを取ることができたようです。
お母さんは家を早く出なくてはいけず、8歳のGladysは家で兄弟の面倒を見なくてはいけません。
彼はとても快活ですが、まだ学校に行ったことがないです。
お姉さんは15歳ですが、学校に行ったことがなく、家にもずっといるのが難しいのが現状です。

9月15日は、Evelynさんとその家族にとって、とても良い日になりました。
彼女たちに対して、名前を明かしていない支援者が、メイズ、ソヤ豆、子供用の衣服、調理油、豆、砂糖、塩、石鹸、歯磨き粉、歯ブラシ、マッチ、そして数か月間の家賃分になる金銭を提供してくれました。
こうした支援の結果、彼女は精神的に大きな支えになったに違いありません。
大きな感謝を、彼女は名前を明かしていない支援者に対して、述べていました。


Evelynさんの子供は3人いますが、彼らが今回無償で学校に通うことができたことは、彼女の生活も、もちろん子供たちの人生も大きく変えるものとなりました。
皆さんのご支援、本当にありがとうございます。
そして、マラウイのスタッフの大きな働きにも、感謝しています。

Shamira:
Shamiraさんの家族には、5人います。
一方で、全ての人々の世話をすることはできない状態です。
そのため、Shimiraさんのおばあちゃんが、皆の面倒を見ています。
おばあちゃんは、砂を集める仕事をしていますが、生活の基礎となる経済力にはなっていません。
せいぼキッズの選抜のミーティングに来るまでは、借金をして生活をしていました。
現在彼女は、Atamandike 1保育園に行くことができています。

Ashers:
お母さんのBridgetと一緒に、4人兄弟の長男として生活しています。
3歳~9歳の子供がいる家庭です。
お母さんの旦那さんは、もう家族を支えることができない状態です。
Bridgetさんも、片手の麻痺を持っており、物を運ぶなどの労働ができない状態です。

せいぼキッズの選抜の会合に来る前は、Ashersさんの兄弟が小学校から家に走って帰ってきて、もらった食事を家族に分けていたそうです。
現在、AshersさんはAtamandike 2 保育園に通うことができています。

Samantha:
4人家族で生活していて、両親と一緒です。
彼女のお父さんのお仕事は、採石場での仕事で、お母さんは洗濯をする仕事をしています。
一方で、子供たちを学校に行かせるほどの経済力が保てなかったため、今回せいぼキッズに応募する形になりました。
現在は、SamanthaさんはAtamandike 2に通うことができています。

Covenant
両親と暮らしている一人っ子です。
両親とも、不安定なアルバイトの仕事に従事しています。
そして、Covenantさんの世話を、二人でもしてもいます。
一方で、サイクロンの被害にも遭い、現在家庭の状態がよくありません。
その中で、せいぼキッズに応募し、CovenantさんはSt. Teresa nurseryにいくことになりました。

せいぼキッズの選抜における課題

引っ越しと連絡手段
登録した家庭の両親が引っ越すことが多く、連絡が取りずらくなるなどの課題があります。
一つの家に、家賃の関係でとどまることが難しいのも、その原因です。
せいぼスタッフにとっては、家庭の状態や子供の健康状態を追跡して記録していく上で、大きな困難があります。
もちろん、多くの家庭には、携帯電話はありません。

最寄りの保育園への配置
現在でも、せいぼスタッフは登録をした家庭から最も近い位置にある保育園に、子供たちを充てることが、難しいことがあります。
10%の枠を、せいぼキッズ制度に賛同を頂いた保育園から頂いていますが、そうした保育園が満員になっていたり、卒業後の入学の予約が入っているケースが多いのが現状です。

食事以外の点不足
支援が必要な家庭の多くが、基礎となる衣食住全体が足りていない現状があります。
下着や靴など、子供たちが日常を送る上で必要な点が欠けているケースが多いです。
そのため、他の弊害としては、制服を提供しても、着たり、管理したりする習慣がないこともあり、すぐに駄目になってしまいます。

せいぼキッズのこれからのために
さらに、家庭内の課題も多くあります。
家庭内の暴力や極度の貧困や飢餓に対して、せいぼスタッフが訪問し、対応ができるようにしていきます。
ブランタイヤの社会福祉委員会が提供する精神ケアのトレーニングを受講させるなど、サポートを実施します。

上記のようなトレーニングを実施することで、せいぼは包括的な保育園、関連家庭の支援をすることに繋がればと思います。
そして、せいぼキッズの制度全体を生かすことができるように、努めていきます!