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せいぼじゃぱんからのお知らせ
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学生の力で引き出したマラウイへの支援: 大阪女学院大学でのコーヒーと紅茶の募金活動
公開日:2024.08.15

チャン レ タン ヒエン

プロジェクトの内容を伝えるため学生たちが作成したポスター

2024年7月2日から4日の3日間、大阪女学院大学の「Female Business Leadership」クラスは、「マラウイ・コーヒー・プロジェクト」を実施しました。このプロジェクトで、NPOせいぼを通じてマラウイの子どもたちの給食を支援でき、メンバーは同時にビジネスの仕組みやリーダーシップの理解を深めることができました。

販売の様子:昼休みに人通りの増える入口付近で、マラウイコーヒーと紅茶の販売を行いました。購入の際にマラウイ共和国の現状を伝え、プロジェクトの目的を理解してもらうためにポスターとビデオを作成して提示しました。

準備と計画:
 プロジェクトは、マラウイ産コーヒーと紅茶を売り、その収益でNPOせいぼからマラウイの子供たちへ給食を届けることができます。学生たちは、まずマラウイ共和国の労働力としての女性の地位、平等性、子供の教育など、マラウイ共和国の現状について学びました。そして、子どもたちに給食を届けることで教育の向上につながり、ひいてはマラウイの未来につながるという考えを共有し、このプロジェクトを進めていくことにしました。販売にあたり、マーケティングチームを組んで、このプロジェクトの目的を大学内の学生や教職員に効果的に伝えるためのマーケティング、商品の供給確保や効率的な売り上げ管理についてなどを話し合うミーティングを重ねました。

販売プロジェクトの実施:
 人通りの多い、大学の校舎の入り口に販売スペースを設置しました。販売に関してソーシャルメディアを利用して認知度を高め、より多くの人に関心を持ってもらうようにしました。ポスターや商品の展示などのディスプレイで、前を通る人々を惹きつける魅力的な店作りを心掛けていました。ポスターとビデオなどの資料を準備して、メンバー一人ひとりが必ずお客様と話をして、マラウイ共和国の現状を伝え、プロジェクトの内容と支援について理解してもらい、商品を購入してもらいました。メンバーは情熱を持って取り組み、お互いにサポートし合いました。

商品を十分に理解することがとても大切であることを感じました。


購入者といっしょに。手に持っているのは実際にマラウイ国内の方をインタビューした学生たちが作成したチラシ

課題と振り返り:
 学生リーダーの一人であるイエンさんは、「みんなが頑張ってくれたことにとても満足しています。各グループは、それぞれの問題があったかもしれませんが、全てのグループが責任感を持ってプロジェクトをやり遂げました。難しかったのは、メンバーのコミュニケーションと情報の共有でした。多国籍の学生が多いことから、お互いの母語のニュアンスの違いや、まだ完璧に使いこなせていない英語で、自分の意見を伝えたり、他の人が私の意見を理解しているのかがわからないこともありました。またオープン数日前に、販売場所の変更があり、準備に手間取ってしまいました。しかし、私たちは間違えや失敗から学び、互いを責めず、最終的には全てがスムーズに進んで嬉しいです。その結果、何人もの子どもたちの給食を支援できたことが分かり、うれしく思っています」。と話してくれました。

 フエンさんは「私がソーシャルメディアでこのプロジェクトについて知らせたところ、ベトナムや他の国の友人が、とても喜び、誇りに思ってくれました。NPOせいぼとこのプロジェクトのおかげで、私は学んだこと、マラウイの子供たちのことやどのように支援したかを世界の友人たちに共有することができました」と振り返りました。

期間中、学内の多くの学生が訪れて、マラウイの状況について伝えることができました。商品の良さと支援の内容をよく理解していたことが、販売の成功に大きく影響したことを感じました。

影響と成果:
 販売は3日間のみ、昼休みは40分しかなかったにもかかわらず、このプロジェクトは、大学コミュニティ全体に広がり、多くの学生や教職員に賛同を得て、支援の輪を広げることができたと感じました。

紅茶とコーヒーは予想以上に早く売り切れてしまい、期待を超える結果となりました。ある学生は、「コーヒーがとても美味しかったので、もっとほしくなって」。と、翌日も来てくれました。また、コーヒー好きの教授は、残っていたコーヒーをほとんど購入してくださいました。香りの良さとバランスの取れた紅茶とコーヒーだったと多くの感想もらい、支援だけではなく良い商品だと自信を持って、お勧めできました。

 販売に加えて、学生たちが手分けをして作成したポスターやビデオ、チラシ、独自のSNSアカウントを通じて、マラウイの子どもたちを支援するプロジェクトのメッセージを効果的に広げ、このプロジェクトの重要性を多くの方々に届けることができました。メンバーは、期待以上の手ごたえを得て、プロジェクトは成功したと感じています。本プロジェクトの収益は、NPOせいぼを通じてマラウイの子どもたちの給食支援として送られました。

プロジェクトの目的を理解して、最後のコーヒーを買ってくださった時には歓声が上がりました。

結論:
 プロジェクトは、支援活動にとどまらず、大阪女学院大学の学生の力と大阪女学院のコミュニティの包括力が大きな成功を導いてくれることを体験することができました。メンバーの献身的な行動と努力が実を結び、世界へ貢献をすることができただけでなく、ビジネスやリーダーシップの実践的な経験することができたと感じています。サポートして下さった皆さまとNPOせいぼに感謝申しあげます。

*写真はすべて、2024年度Female Business Leadershipクラスおよび箱根かおり先生の許可を得て使用しています。