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せいぼじゃぱんからのお知らせ
せいぼじゃぱんからのお知らせ
コーヒーの研究論文
公開日:2025.01.16


NPO法人せいぼとして、ボランティアの高校2年生の鈴木柚穂さんが作成した「水出しコーヒーの酸味と酸含有量の関係」と題する論文を紹介させて頂きます。

この研究は、せいぼで販売しているマラウイ産コーヒーがきっかけになり、協働するアタカ通商株式会社様のご協力もあり、実現したものとなります。
何よりも、ここまでまとめ発表をしてくださった鈴木様に、感謝と尊敬を示したいと思います!
本当にありがとうございます!

研究概要
鈴木さんは、近年人気が高まっている水出しコーヒーに着目。
その酸味と、コーヒーに含まれる酸の量(酸含有量)の関係性を科学的に解明しようと研究を行いました。

具体的には、マラウイ、ケニア、グアテマラ産コーヒー豆をそれぞれ浅煎り、中煎り、深煎りに焙煎し、水出しコーヒーを抽出。官能検査(人間の味覚による評価)と滴定(化学的な分析)という2つの方法で、酸味と酸含有量を調べました。

その結果、以下のことが分かりました。

焙煎度と酸味・酸含有量の関係
浅煎りのコーヒーほど酸味が強く、酸含有量も多い傾向が見られました。これは、焙煎によってコーヒー豆に含まれる酸が分解したり、変化したりすることが原因と考えられます。

産地による違い
産地によって酸味や酸含有量に違いが見られました。特に、ケニア産コーヒー豆は酸味が強い傾向を示しました。これは、コーヒー豆の品種や栽培環境による影響と考えられます。

官能検査と滴定結果の相関
官能検査による酸味の評価と滴定による酸含有量の測定結果には、強い相関関係が見られました。つまり、酸含有量が多いほど酸味が強く感じられるということが裏付けられました。

今後の展望
この研究成果は、水出しコーヒーの風味を向上させるための豆の選定や焙煎方法の最適化に役立つと考えられます。また、コーヒー豆の産地や焙煎度合いと消費者の嗜好性の関係性解明への第一歩となるでしょう。

NPO法人せいぼは、今回の研究を通して、支援企業と学生の協働の可能性を実感しました。企業が持つ技術や知識、学生の探究心と創造性を融合することで、より質の高い研究成果が得られることを確信しています。

今後、このような協働をさらに発展させ、国際的な支援活動にも繋げていきたいと考えております。
研究論文については、こちらからもご覧ください。