2024年11月、NPO法人せいぼは東京都の光塩女子学院中等科・高等科にて、「循環とそれがもたらす影響」というテーマの授業を実施しました。この授業は、アフリカ・マラウイの給食支援とその裏にあるフェアトレードコーヒー販売、そしてそれが作り出す環境や人々の成長に値する好循環について理解を深めることを目的としています。
1. 導入: 循環のイメージ
授業の冒頭では「循環」という言葉についての自由なディスカッションが行われました。生徒たちはリサイクルや自然の循環、さらには円の形といった様々なイメージを挙げ、循環の多様な側面を探求しました。
2. 知識の共有
次に、「循環」の定義や実例についての内容が提示されました。血液循環や植物の成長といった身近な例を通じて、循環の重要性が説明され、環境や社会における役割が強調されました。
3. ケーススタディ: マラウイの給食支援
特に注目されたのは、マラウイ産のコーヒーがどのように国際支援につながるかというケーススタディです。生徒たちは、コーヒーの売上が給食支援にどのように寄付されるかの仕組みを学び、その背後にある社会的な貢献にも理解を深めました。
こうして、マラウイで自然栽培されたコーヒーが、日本に安全に運ばれ、適切な流通を受けて販売をされた後、その売り上げがマラウイの次世代の子供たちに還元されるという仕組みを知ることに繋がり、循環のイメージと重ね合わせることができました。
4. グループ活動:給食支援の影響を議論
生徒たちは小グループに分かれ、マラウイの子どもたちに対する給食支援の影響について議論しました。教育や健康、将来の職業に対する給食の重要性について意見を交わし、発表する時間も設けました。
5. まとめとSDGsとの関連
授業の最後には、循環の概念が社会にどのように影響を与えるかを再確認しました。また、SDGs(持続可能な開発目標)への関連性についても説明し、生徒たちが自分たちの行動が社会に与える影響を考えるきっかけを提供しました。
6. 宿題と今後の活動
授業後、生徒には「自分たちにできる循環」というテーマで小論文を書く宿題が出されました。また、学校内外での支援活動について提案する機会も促されました。
この授業を通じて、生徒たちは循環という概念を日常生活や国際支援活動に結びつけて理解し、以下のような重要なポイントを学びました。
・環境や社会の課題に目を向けることで、自らの行動がどのように影響を与えるかを考える。
・最貧国においても、日本においても、教育を受けることが未来をつくることにつながるという意識を持つ。
・その教育の支援は、人口が伸びているアフリカの支援によって、世界の次世代に繋がるだけではなく、日本の次の世代の生きる力、社会に目を向ける力にも繋がり、全体が循環しているという意識を持つ。
今後も学校との連携を通じて、国際理解や社会貢献に関する授業を継続していきたいと思います。
教育の場で得た知識が、実際の支援活動に結びつくことを願っています。