前回は、子ども達と遊びについてご紹介し、
学校、もしくは放課後にどんな遊びやスポーツをしているかを
ご紹介することで、現地の子どもたちの姿に迫ってみました。
今回は、家庭生活に視点を変えて、彼らの姿を見てみましょう。
子ども達は、勉強、遊びからたくさんのことを学ぶのと同時に、
家庭の仕事の上でも欠かせない存在となっています。
それでは現地では実際に、どんな子どもたちの働く姿が見られるのでしょうか。
田中さんに聞いてみました。以下、ご覧ください。
お手伝いをする子どもの姿
一番目に付く光景は、バケツを頭にのせて歩く姿です。
水道の契約にはお金がかかるので、村の多くの人たちは、
家の一番近くにある共同の井戸から水を運びます。
大抵、早朝と夕方の2回、井戸の鍵が開けられ、その日に必要な分を確保します。
大人から子供まで、男女ともに頭の上に物を乗せて運ぶのがとても上手です。
2~3歳の小さな子も洗面器のような小さな容器に水を入れて、頭の上にのせて上手に運びます。
次に多いのは、メイズ(トウモロコシ)の袋を運ぶ姿です。
夕方になると多くの子供達が袋を頭にのせたり、自転車の後ろに縛って(精米所のような)
メイズ精製所に持っていきます。
子ども達と労働
それから、一本大きな通りから民家に入ると、小学生くらいの子供たちが
木の枝を束ねたものを頭の上にのせて運んでいます。
時にはタウンから来たという女子達に合うこともあります。片道1時間はかかります。
これらは、タウンで買うと確かにそれなりのお値段です。多くの人たちが、薪や木炭を使って調理しますが、
木炭はやはり高価です。その出費を抑えるため、このように子供たちが駆り出されているようです。
最近では学校に行かずに家の仕事をしなくてはいけない子供は少なくはなったものの、
依然、子供達の労力に頼っている親も多いことは確かです。
厳しい中でも心温まるエピソード
ある日の夕方、近所を散歩していると、
女の子がムティンコ(シマを作るときに使う棒)を持って庭先にいました。
バウラと呼ばれる七輪に小枝を入れて火をおこし、鍋に水を入れ、
トウモロコシ粉をもう一つのの入れ物に用意して、
火が強くなるのを待っていました。女の子はタマラ、12歳の小学校5年生です。
お母さんもやって来て、家族の紹介をしてくれました。
お父さんは亡くなってしまって、
叔父さんと住んでおり、5人の子供たちが一緒に暮らしています。
マラウイのことを日本の人たちに知ってもらいたいので、
写真を撮らせてほしいと言ったら、喜んで協力してくれました。
大抵の女子は高学年になると家族の食事を用意します。彼女もシマやかぼちゃの葉、
お米など調理できると言っていました。
子ども達も立派な家族の一員!
こうやって子供たちは小さくても、皆それぞれに出来る仕事を担っていることが分かります。
一人一人がなくてはならない家族の一員なのですね。
こうした現地の子どもたちの姿はとても頼もしく感じます。
彼らを支えていくためにも、せいぼとしては
給食支援でサポートしていきたいです!