ページトップへ戻る

せいぼじゃぱんからのお知らせ
せいぼじゃぱんからのお知らせ
2021年 せいぼの年間報告
公開日:2021.12.21


2021年は、2020年に続き、マラウイでもコロナウイルスの影響が大きく、多くの試練がありました。
感染者は爆発的な大きさではなかったですが、経済には大きな打撃も与えました。
例えば、年間で燃料の値段は、27%も向上したというデータがあります。
詳細は、こちらからも、ご覧いただけます。

また、National Statistical Office of Malawiによれば、2021年11月には、食糧費用が約12%向上したというデータがあります。
せいぼが給食を届けている家庭からの情報からは、1日1食摂るのにも、多くの苦労を強いられる状況です。

2021年のせいぼの活動のハイライト
(最後にpdfでまとめを載せさせて頂いています)

2021年の学校の閉鎖

2020年から、せいぼがパートナーシップを持っている学校は、政府の方針で閉鎖となっていました。
しかし、その後状況を見て開放しつつありましたが、再び強い規制により、政府から2021年1月に閉鎖を要求されてしまいました。
こうしたコロナによる先が見えない状態から、スタッフも十分に仕事が続かず、辞めてしまっていったり、学校の運営が困難になったりと、多くの試練がありました。
その結果、2021年3月までは学校は全面閉鎖になり、約800万人の子供たちが学校に通えない状態が、7か月も続いたことになりました。

2020年2月から2021年3月の間で、約4.3%の子供たちが、完全に学校教育を受けるのを辞めてしまったというデータがあり、とてもショッキングなデータと言えます。
※参考:Center for Global Development
こうした情勢の結果、マラウイでは教育から離れてしまう子供たちが増えてしまっていて、それに加えて経済的な困難があることとなります。

せいぼは、2021年において、家庭に訪問し、ラジオによる教育プログラムを聞くように促しながら、特に貧しい子どもたち、そしてその両親を見てきました。
家庭への食事配布を再開した背景には、2021年に入った再度、学校の閉鎖があったことが挙げられます。
しかし、こうした学校の閉鎖が、政府ができる若い子供たちに対する最大限の安全措置になっています。

一方で、こちらの記事で書かれているように、家庭の子供たちが十分な教育を受けられていません。
自宅にいることで、手伝いなどで忙しくなり、ラジオを聞いて勉強する時間はほぼありません。
また、残念なことに、女性が10代のうちに結婚をする割合、妊娠する率も増えてしまいました。

第二次世界大戦後、学校給食支援を受けたオードリー・ヘップバーンの言葉で、以下のようなものがあります。
「教育というものは、一世代で大きくその社会を変えることができる可能性を持ったものです。なぜならそれは、子供たちを貧困、労働による搾取や病気から離れさせ、知識、才能、そして彼らの力を開花させるための自信を付けることに繋がるからです。」

上記の言葉をせいぼも信じ、学校給食が単に栄養を子供たちに与えるだけではなく、教育の機会を作り、未来を変えることができるように、働きを続けていきたいと考えています。

せいぼの一年間の振り返り

マラウイの一学期

2021年1月、私たちが希望を持って1年をスタートさせました。
2020年3月から、学校給食の提供が止まっていたため、2021年1月は大きな喜びに包まれていました。
しかしその2週間後、政府によって学校の閉鎖が宣言されました。
最初は2週間のみの閉鎖の予定でしたが、その後も継続的に閉鎖となることになってしまいました。

せいぼは、その対応として、家庭への食事配分という形式に切り替え、Malawi赤十字や現地のボランティアとともに、仕事をつづけました。
その結果、2021年1月以降は、こうした食事提供がスタートできました。

一人の子供に対して、5㎏の食事を提供しました。
5㎏は、1人の子供が1学期分の食事が摂れる量となっています。
しかし、最初のせいぼによる食事提供の時期が、マラウイの不作の時期(1月あたりの雨期)にあたっていたため、家族でその食事を消費すると、2週間程度しか持たないのが現実でした。

一方で、全体量としては、7万㎏の食事を家庭に提供することができ、11,974校の学校を回ることができました。
129名のボランティアが関わってくれ、マラウイ赤十字にも食事を提供しました。
さらに、北部のムジンバでは、地区病院に対しても食事を届けることができました。
この時期には、特に日本の寄付者の方、ブルガリア、イギリスの方に助けて頂きました。
本当にありがとうございました!

一方で、マラウイの南部では、保育園が2021年2月21日に再開をしました。
1,000人以上の子供たちが、保育園に始めて通うことになり、温かい朝食を摂ることができました。
その中の39名が「せいぼキッズ」というせいぼが実施する奨学金制度の対象になっています。
食事提供の点では、せいぼは問題なく活動を続けていましたが、現地の保育園は、スタッフが辞めてしまっていたり、コロナの影響で人が長時間離れたことによって、建物が倒壊してそのままの状態になっていたりなど、新たな困難がありました。

そして、2020年において、多くの両親は子供たちを保育園に通わせることができなかったため、その登録数は急に向上することになりました。
こうしたニーズの中で、保育士をさらに養成し、働くモチベーションを付けさせ、現地の保育園が復帰できるように、景品が与えられるコンペを実施しました。
その結果、多くの保育園がそれに参加し、自分のスキルを磨くのと同時に、共同体の中で自分の仕事に誇りを持つことができるようになりました。
2021年4月に始めたコンペと保育士のトレーニングですが、この際も皆さんに緊急支援をお願いさせて頂きました。
ここまで支えて頂き、本当にありがとうございました。
コンペの結果や様子は、こちらから!

マラウイの二学期

2021年5月24日、マラウイの2学期がスタートしました。
せいぼの奨学金制度である「せいぼキッズ」には、新たに22人の子供たちが登録されました。
保育園に通うせいぼキッズの数は、今回で80名になりました。
せいぼキッズ制度の変遷については、こちらもご覧ください。

2021年5月、Makapwa保育園から更新情報が届きました!
該当の保育園は、2016年からせいぼが支援をしていますが、山間部にある関係や今回のコロナウイルスの影響で、教室の倒壊や、保育士の離職の問題などが起こっていました。
その結果、緊急支援を皆さんに募らせて頂き、2021年10月からは、建設事業が活性化しました。
こちらが、当時の様子となっております。
12月現在は、共同体のメンバーが協力して、みんなで保育園をどんどん良くしているのが、目に見えて分かります。

一方で、日本でも多くの高校生たちが、マラウイ産コーヒーの販売によって、協力をしてくれました。
横浜にある私立学校のサレジオ学院では、2020年12月からマラウイについて知る勉強会、コーヒーの販売に関する企画、そして具体的な販売という一連の活動を続けられ、2021年12月までに100万円の売り上げを達成し、寄付に繋げて頂きました!
サレジオ学院様については、こちらの記事もご覧ください。

また、特にMakapwa保育園の支援の際は、静岡雙葉高等学校様にもご協力を頂きました。
こちらの学校様も、今年から支援を始めて下さり、多くご支援を頂いており、学園祭などでは多くの生徒様がマラウイのことを広めて下さり、活動をされております。
こちらの記事から、詳細もご覧ください!

こうした学校の皆様の大きな力添えで、マラウイに対して大きな変化をもたらしてくれています。
学校様との繋がりについては、こちらの記事もご覧ください。

マラウイの三学期

マラウイの学校の3学期は、2021年9月から始まりました。
せいぼは、直接の学校での食事提供ではなく、引き続き家庭に訪問し、食事を届ける形での支援を続けました。
マラウイ赤十字の支援も頂き、6万㎏の食事を11,893校の小学校に提供できました。
こちらから、実際の現地の食事の提供の様子をご覧ください。

12月は、来年から学校給食の再開を検討しているという知らせがあり、せいぼも北部で提供のための準備をすることになりました。
準備の様子は、こちらになります!こうして希望を持つことができ、とても嬉しいです。
せいぼは今後も、学校給食支援を続け、子供たちが教育を受け、大きく成長をしてくれることを願っています。
学校給食は、大きな可能性を持っています。
来年もその力を信じて、日本でも活動を進めていきます。

改めて、2021年もありがとうございました!
これからも、どうぞよろしくお願いします!

2021活動レポート
最後にpdfにて、こちらでレポートを掲載させて頂きます。
是非私たちの活動について、知って頂ければと思います。
引き続き、どうぞよろしくお願いします!